令和3年度春期午前Ⅰ 問12についての考察と解法

テーマ:ハッシュ関数における原像計算困難性

正解はこちら

解答:ア

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[基礎知識・用語のまとめ]

暗号学的ハッシュ関数・・・情報セキュリティーの分野で用いられるハッシュ関数です。任意の長さのデータを、予測困難な、ある決まった長さの文字列(ハッシュ値)に置き換えます。置き換えられた文字列から元のデータを復元することが事実上困難な性質をもつため、電子署名、データの改竄 (かいざん) 防止、パスワードの運用などに用いられます。

[解法]

暗号学的ハッシュ関数における原像計算困難性(一方向性)とは、あるハッシュ値が与えられたとき、そのハッシュ値を出力するメッセージを見つけることが、計算量的に困難であるという性質を言います。したがって、選択肢「ア」が正解となります。

その他の選択肢は以下の通りです。

イ→ハッシュ値が固定長になることは、暗号学的ハッシュ関数が持つ性質でありますが、原像計算困難性ではありません。

ウ→ハッシュ値が一致する二つの相異なるメッセージを見つけることが計算量的に困難である性質は、衝突発見困難性と呼ばれます。

エ→ハッシュの処理メカニズムに対して、外部からの不正な観測や改変を防御することは必要ですが、暗号学的ハッシュ関数自体の性質とはいえず、原像計算困難性ではありません。なお、外部からの不正な観測や改変を防御する性質は耐タンパ性と呼ばれます。

[参考]

ハッシュ関数のSHA-256(Secure Hash Algorithm-256)において、与えられたハッシュ値を出力するメッセージを総当たりでみつけるためには、最大で2の256乗個のメッセージを試行する必要がある、、、らしい。

利用させていただきました素材へのリンク

うさちゃこちゃんねる様 https://www.youtube.com/channel/UCQcDdg4W6r5OfcB1JTcpABw  

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